知ると楽しいブライダルリングのお話

月別アーカイブ: 2016年1月

☞☞ ダイヤモンドは誠実なお店で買いましょう

 

ダイヤモンドは奥が深い世界です。おそらく、一般の方が短期間に自分で勉強するには限界があると思います。ですから、誠実なお店に出会うことしか、嘘や罠から逃れる手だてはありません。つまり、誠実なお店を見分ける目が必要なのです。

 

見分ける要素はいろいろあります。例えば、行こうと思うジュエリーショップの店内照明をよく見てみましょう。

 

ダイヤモンドの色には無色から黄色に向かうカラーグラデーションによって、グレードがあります。上から順に、アルファベットでD・E・Fが「無色」というカテゴリーに位置づけられています。簡単に言うと、D・E・Fは無色の中の「上・中・下」という事になります。

 

次に、「ほぼ無色」というカテゴリーがあります。これはG・H・I・Jです。当店では、婚約指輪用のダイヤモンドをお求めの方には、ほぼ無色の中でもHまでをおすすめしております。

 

当店では、ダイヤモンドのご説明の際、まず、お客様にゲームのようにダイヤモンドのカラーグレード当てをしていただきます。それは、D・E・F・G・Hの5色のダイヤモンドを、ランダムに並べ、お客様に「透明な順に並べ替えてみてください」というものです。

 

その際、お客様には、ダイヤモンドの色をしっかり確認していただくために、店舗内の照明を工夫しています。といっても、純粋に「白い照明」を使っているだけです。店内の一部に電球色のシャンデリアはございますが、ダイヤモンドをお見せする場所の照明は、「昼白色」という白い照明を必ず使うようにしています。

 

なぜかというと、白い照明でしか、ダイヤモンドの本当の色をお客様が充分確認できないと考えるからです。シャンデリアや少し黄色みがかった電球色の方が、お店の雰囲気は出ます。しかし例えば、差の少ないD・E・F・G・Hの5色をそういった照明の下で見せられても、全く差が分からないのです。

 

誠実なお店の見分け方として「照明をよく見てみましょう」と書いたのは、このためです。ジュエリーショップを外から見て、お店の照明が全面的に電球色で構成されていたら、ダイヤモンドの微少な色の差なんて全く分かりません。

 

つまりそのお店は、ダイヤモンドの色の微少さについて無頓着なのか、ダイヤモンドの色のご説明に関する正確性よりお店の雰囲気を重視しているか、あえて分からなくしているかのいずれかだと考えられます。当店では、お店の雰囲気を犠牲にしてでも誠実でありたいために、あえて白い照明を使っています。

 

もう一つ、当店のこだわりとして「激安」「安売り」といったイメージを打ち出さないことがあります。婚約指輪や結婚指輪は、愛する人への想いを託すものです。たとえばネットで検索するとき『激安 ダイヤモンド』とか『ダイヤモンド 安売り』などというワードで調べるべきでしょうか。

 

私は、そういったキーワードで調べるべきものではないと思いますので、当店では、そういったキーワードで宣伝したり、販売したりするような仕方は一切しておりません。なぜなら、婚約指輪や結婚指輪は「安いから当店でどうぞ」というようなアイテムではない、と思うからです。

 

ただ、ひとつだけ強調しておきたいのは、「高額なものが良い」と言っているわけではありません。予算の中で買える精一杯であれば、100万円もするエンゲージリングでなくても、10万円でも、15万円でもいいと、心からそう思います。

 

そのお店で買える一番安いものであったとしても、自分の予算の精一杯であったとしたら、充分素敵な愛情であると私は思います。

 

ちなみに、当店はダイヤモンドを激安価格で安売りしている様なお店ではございませんが、とは言え、再加工(リカット)品は扱っていないことを踏まえれば、都内のお店との比較上、結構優しい価格設定になっていると思いますので、高額なものだけを販売してるお店という訳ではありませんので、誤解の無いようご理解頂ければ幸いでございます。

☞☞ 正規ルート「コンフリクトフリー」とは

 

ダイヤモンドの中には、非正規のルートから流通されるダイヤモンドもあります。

 

ダイヤモンドは、その多くがアフリカなどで掘られていますが、採掘場所が紛争地である場合もあります。そこから正しくない何らかのルートで流出したダイヤモンドが売られ、武器を買う資金源などにされている場合があるのです。そのような方法で流通すると、ダイヤモンドが戦争に繋がることになってしまいます。

 

そこで、ダイヤモンドを正規のルートで流通させましょうというのが「キンバリープロセス」という考え方であり、キンバリープロセスに則った正規ルートで流通するダイヤモンドを「コンフリクトフリー・ダイヤモンド」と言います。

 

当店では、「コンフリクトフリーしか扱っていません」と断言している業者からしかダイヤモンドを仕入れておりませんので、当然このコンフリクトフリー・ダイヤモンドしかお取り扱いしていません。

 

なぜなら、どんな世界でも正しいことに準拠したルールを守るのは当然でありますし、何より、ブライダルにはとにかく縁起が大切だということです。何らかの不正や偽りが後日発覚する様なことによって、お二人の大事な記念品や記念行事に水を差す様なことがあってはいけないと思いますので、そういう判断のもとに、安さよりも安心と誠実を一番に考えているからです。

☞☞ 鑑定書と鑑別書のちがい

 

「鑑定書」は、別名グレーディングレポートと言います。つまり、石が天然であることに加え、石のグレードを示したものです。一方、「鑑別書」というのは、それが天然の石かどうかを証明するものであり、グレードは記載されていません。

 

当店では、婚約指輪のセンターストーンのように大きなダイヤモンドには、ダイヤモンドのグレードがわかる世界通じる第三者機関の発行した「鑑定書」をお付けしております。

 

考え方としては、犬で言う「血統書」と少し似ています。見た目には分からないですが、それを証明するものとして専門機関が発行するのが血統書です。ダイヤモンドも、見た目だけでは、一見グレードが分からないですが、専門機関が証明書として発行するのが「鑑定書」と考えいただければと思います。

 

ただ、鑑定機関も世界に大小様々な鑑定機関が存在します。何年か前に内部告発で大騒ぎになりましたが、弱小な鑑定機関は、少し無理をしたグレード(本当は、一つ下のグレードなのに、無理をして一つ上のグレードにしている、みたいな話です)をつけていたりしたこともありましたので、鑑定書付きと言っても、どの鑑定機関の鑑定書であるかという事も重要かもしれません。

 

また、こんなこともあります。

 

質流れ品などのダイヤモンドを再加工して再販売する「リカット品」は見た目には新品と変わりません。再加工してから、再度鑑定を取っているので、一般的には鑑定書を見ても再加工品であることはわかりません。ですが、最近の新しい鑑定書では「どこの鉱山で採れた石か」という事や「新品である」という事実とをきちんと紐づけしているものもあり、新品のダイヤモンドかリカット品か、ということを判別できるものもあったりします。

 

そういった鑑定書がついている石は、新品ですと保障される訳ですが、そういう鑑定書がついていない限りは、どんなに口で言っても、どんなに良いグレードの石であっても、誰のお墨付きがあっても、残念ながら新品であるという証拠はないと言え、絶対にリカット品ではないと言い切れないない訳です。

 

この新しいタイプの鑑定書はIIDGRと言い、ダイヤモンドの採掘を行っている鉱山会社のデビアスグループが発行しています。なぜ、デビアスがそういったことを始めたかと言いますと、それだけリカット品の再販が多く行われているという事に他なりません。

 

リカット品がたくさん売れてしまうと影響を受けるのは、新しいダイヤモンドを掘り出している人たち、すなわちデビアスが最も困るからです。そこで新品であることを証明する鑑定書を開発した、というわけなのですね。

 

つまり裏を返せば、新しいダイヤモンドを掘り出している会社が脅かされるほど、リカット品が市場に流れているということでもあります。知らずに買わされてしまっている場合も多々あるという事ですので、本当に怖い話です。

 

とは言え、実際は、常に鑑定書を持って歩く訳でもありませんし、誰に対して、自分のダイヤモンドのグレードがどんな内容なのかを証明しなければならない訳でもありませんので、自己満足に近い事かもしれませんね。

 

しかしながら、婚約指輪のセンターストーンのダイヤモンドを選ぶ際に、こういった鑑定書についても、どこの鑑定書がついてくるのか、そういったことでも大なり小なり価値や安心感が変わってくるので、婚約指輪に想いを込めるという意味では、そういう部分もよく考えて選ばれるというのもありだと思います。

 

幾ら安くても、幾らグレードが良くても、以前の所有者が離婚を理由に手放した婚約指輪についていたダイヤモンドの再加工品であったとしたら、宿っているかもしれない何かを引き継ぎたくないと思う人の方が圧倒的に多いと思いますので…

☞☞ ダイヤモンドのグレーディングによる品質の評価

 

ダイヤモンドを評価するには「4C」という世界共通の基準が用いられますが、最初に、そもそも4Cが適用されるかどうかという点から評価が始まります。

 

4C基準を適用できる石かどうかは、カットの形で決まります。カットのプロポーションが「58面体のラウンドブリリアントカット」というのが基準になります。ここでみなさん驚かれる事実があるのですが、実は、有名なナショナルブランドのダイヤモンドは、58面体のラウンドブリリアントカットではなかったりする事が多いのです。

 

58面のラウンドブリリアントカットをベースとしている事が多いのですが、基準とは少しずつ異なるオリジナルカットだったりするのです。そのため、これらのダイヤモンドは4Cという基準に当てはめきれないと言えます。詳細は後述したいと思います。

 

一般的な「4C」で見るダイヤモンドの評価項目は以下の4つです。

 

(1)   カラット数

おなじみのカラット数です。これは重さ、つまり大きさを表します。1カラットは0.2gであり、それを基準に計算していきます。

 

(2)    カラー

次がカラーです。これは言葉の通り色のことです。ダイヤモンドには、透明から黄色に向かって、色のグラデーションがあります。

 

(3)    透明性(クラリティー)※表面の状態と内包物

次に、透明性です。ダイヤモンドは、主に内部の内包物によって透明度が影響を受けると言われています。正確には、「表面の研磨の状態」と、「中に入っているゴミの量と位置」に関する項目です。表面の研磨の状態が良く、中のゴミは少ない方が良いという基準になります。

 

(4)    カット

最後に、カットの美しさです。ダイヤモンドの輝きは、光を取り込んで予定通りのところに何重も反射させてキラキラするようになっています。これまでの他の評価項目は、人間が触ることのできない部分でしたが、このカットという項目だけは、人間が唯一触ることが出来る部分になります。カットの正確性によって、反射が変わってしまうので、カットグレードによってダイヤモンドの輝きが大きく変わってしまうともいえる為、ダイヤモンドの美しさに関しては、このカットのグレードという部分が大きく影響していると言えると思います。

 

これら4項目にはそれぞれグレードがあり、良いグレードが掛け合わせられるほど高品質という評価になり価格も高くなるという事です。

 

ここで、前述した有名ブランドのオリジナルカットに関することを補足したいと思います。

 

オリジナルカットを作っているブランドサイドとしては、一般的な58面体のラウンドブリリアントカットよりも、うちのオリジナルの方が美しいという理由でやっているはずです。ですから、一般的な58面のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドより価格が高かったりする訳ですが、この美しさをはかる定量的な基準が難しく、何をもって美しいと考えるかは、かなり主観的なものになってしまうと考えられてしまうのです。

 

その証拠に、万一、そのオリジナルカットのダイヤモンドを手放す様なことになった際は、一般的な58面のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドに適用する4Cの評価基準が当てはまらないという事で、ファンシーカットという扱いになり、58面のラウンドブリリアントカットよりも買い取り評価が下がってしまうのです。これは、カットの違いによる美しさを定量的に測りきれないという事に他なりません。

 

ある意味、オリジナルカットのダイヤモンドは、高く買い、安くしか売れないという事です。いつか手放すために買う訳ではないものですが、これが現実ですので、その辺りは良く考慮された方が良いかもしれません。

 

ちなみに、私はオリジナルカットのダイヤモンドを完全に否定している訳ではありません。そういう事実を理解した上で、それでも自分から見ればそっちの方が美しく見えるとか、それが欲しいという気持ちが強いということで、決断をされるのであれば何ら問題ないと思います。

 

こちらの方が素晴らしいものですという事だけを説明されて、後で、色々知ると嫌な思いをしてはいけないと思いますので、ご参考までにお伝えしたかった次第です。

☞☞ ダイヤモンドの色2

 

ガラスやプラスチックは、人工物ゆえに、中には内包物(ゴミの様な)は、基本的に入り込みません。ですがダイヤモンドの様な宝石は天然の石であり、地面の中から掘り出されるものなので、肉眼ではほとんど見えなかったりしても、殆どのものに何らかの内包物が入っていたりします。

 

ダイヤモンドに色がつくのはこの「内包物」のためだと思われることもある様ですが、実は違います。内包物の多さで色がついて見えるということではなく、ダイヤモンドの色は、石そのものについています。

 

また、石が天然かそうでないかによって、色味の意味づけは異なります。天然の石の色味は、その石がもともと持っているものであり、人工的に色を付けた場合は、トリートメントと呼ばれ、石そのものは天然のダイヤモンドですが、色自体は、その色味が出るように後から加工したものです。

 

天然のカラーダイヤと、トリートメントしたダイヤの色の違いについては、たとえ並べて比べても、肉眼では区別がつきません。ですが、宝石の世界には「鑑別書」というものがありますので、きちんと調べればそれが天然ものなのかどうかは分かるようになっています。